復元壁画を利用した実践的教育活動

 7月8、9日の2日間、サンタ・クローチェ教会大礼拝堂のフレスコ壁画「聖十字架物語」の一部を模した復元壁画(人間社会第2講義棟)をサンプルとした実習が行われました。人文学類の文化遺産学実習授業の一環で、今回、資料としての図版を取得する基本スキルを学ぶ目的で、復元壁画を利用したものです。
 今回の実習には、フィールド文化学コースの学生十数名が参加。復元壁画をサンプルとして、宮下教授の指導のもと実際に撮影をし、斜光線を利用してジョルナータ*を確認するなど、真剣な様子で臨みました。

*ジョルナータとは
ここでのジョルナータとは、描画の1日分の面積のこと。
13世紀後半にイタリアで完成されたフレスコ画の特徴のひとつに、広大な壁画に描写を進めていく上で、画面をジグソーパズルのように分割し、漆喰壁が乾かないうちに、分割された1日分の面積を描きあげたことが挙げられる。



斜光線による壁面調査
撮影方法の指導実習の様子
画像処理方法の指導の様子