センターホームページでデジタルアーカイブを公開
「サンタ・クローチェ教会壁画修復プロジェクト」の成果が閲覧可能

6月30日「金沢大学 フレスコ壁画研究センター」のホームページ開設を記者発表をおこないました

 当ホームページより、フィレンツェの三大教会の一つであるサンタ・クローチェ教会大礼拝堂に描かれたフレスコ壁画「聖十字架物語」における壁画修復プロジェクトの成果を掲載した。これはイタリアでも最大級(820u)の壁面に描かれた14世紀末のフレスコ壁画を最新の科学テクノロジーによって診断調査し、その修復過程をデジタルアーカイブとして広く提供したものである。
(クルトゥーラヌオーヴァ社の開発による Modus Operandi システム)

【デジタルアーカイブスの特徴】
@壁画修復の過程や診断調査の過程を写真や動画で記録したものをインタラクティブに閲覧可能
A壁画の亀裂や剥離、剥落などの劣化や後世の修復(加筆)の状態を画像でわかりやすく表示
B壁画空間における閲覧者の視点をヴァーチャルリアリティ(VR)で可視化したモニター内で自由に移動させ、拡大表示でも閲覧可能
C最新の科学テクノロジーで診断調査した詳細データを原画に重ね合わせて閲覧可能
*斜光線による壁面の微妙な凹凸検証によるジョルナータ(漆喰のつなぎ目)分割
*サーモフラフィによる壁体内部の診断
*分光スペクトルや蛍光X線による顔料の組成分析
*紫外線照射による媒材(有機物)などの検出