「文化遺産としての壁画の保存修復と活用に関する講演会」を開催

受賞様子

 本学フレスコ壁画研究センターは8月2日、文化庁文化財部伝統文化課 文化財国際協力室 室長補佐の田中健太郎氏を講師として招へいし、「文化遺産としての壁画の保存修復と活用に関する講演会」を開催した。
 当センターは本年5月に設立され「南イタリア中世壁画群調査研究プロジェクト」を開始。一方、日伊両国は平成19年3月に文化遺産の修復及び保存の分野で協力することを合意しており、平成20年度から専門家チームを派遣するなどの事業を展開している。講師の田中氏は、本学が統括するイタリア フィレンツェ サンタ・クローチェ教会の壁画修復プロジェクトが開始された当時、本学の国際課長としてプロジェクトの推進に大きく貢献した経緯もあり、講演会はアットホームな雰囲気の中で開催された。
 講演では、文化庁がイタリア文化財・文化活動省と進めている「壁画の保存修復と活用の調和に関する協力」や「文化的景観及び歴史的街区の保護に関する協力」等の実施状況が紹介された。
 最後に参加者から活発な質疑応答や意見交換があり、本研究センターと文化庁が連携することにより効果的なプロジェクトの遂行が可能となる新たな連携事業についての提案もあり、大きな成果を期待できる有意義な講演会となった。