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 性感染症に気をつけて/避妊とライフプラン

〈性感染症に気をつけて〉

  • ●STD(性感染症)とは
    性感染症は性行為を介して皮膚や粘膜から感染する病気の総称です(Sexually Transmitted Disease, STD)。性器どうしを接触させる性交渉だけでなく,オーラルセックスによっても感染する病原体による疾患です。細菌感染症として,梅毒,淋菌感染症などがあり,他にクラミジア感染症,ウイルス感染症(HIV感染症,性器ヘルペス,尖圭コンジローマ(ヒトパピローマウイルス, HPV),ウイルス肝炎(A, B, C),サイトメガロ感染症,EBウイルス感染症など)があります。感染経路は,主として精液・膣液を介するもの,唾液を介するもの,局所の外傷や皮膚粘膜間の接触などがあります。HIVやウイルス肝炎は血液を介しても感染します。これらの感染症の怖いところは,病原体を持っていて他の人にうつす可能性があっても,その人には明らかな症状がない場合があるということです。
  • ●STDの現状
    現在STDは,若い世代の誰がかかっていてもおかしくない病気です。最近,若い女性の梅毒感染が増えています。またクラミジア感染症は男女ともにもっとも頻度の高い疾患です。1~3週間の潜伏期間の後,男性では排尿痛や膿の混じった尿が出ます。女性では帯下(おりもの)が増加する程度で,症状がはっきりしないことが多いため,放置されがちですが,相手にうつしてしまったり,将来不妊症の原因となる卵管炎を起こしたりすることがあります。
  • ●STDには,がんの原因となるものがあります。HPVは,子宮頸がんの原因として知られていますが,最近,ワクチンが利用できるようになっています。ヒトパピローマウイルスは,その種類が多いため,すべてのウイルスに対するワクチンはありませんが,HPVワクチンと子宮頸がん検診の併用で,子宮頸がんは予防可能な疾患と言われるようになりました。ただし,HPVワクチンは任意接種なので,費用は自己負担です。
    *なお,1997~2005年度生まれの女性は,2022〜2024年度の3年間は原則無料でHPVワクチンを接種できます(厚生労働省_2021年12月23日発表)。
  • ●STDから自分とパートナーを守るために
    何よりも,予防が大切です。HIV, HPVなどのウイルスは,一度感染すると体内から排除することは出来ません。以下のことに気をつけるようにしましょう。
    1. 1)旅行先や不特定の相手と性交渉を持たない。
    2. 2)アルコール等を飲用して,正常な判断の出来ない状態での性交渉をしない。
    3. 3)男性は必ずコンドームを着用する。女性はコンドームを使用しない相手とは性交渉をしない。

 心配な時には,男性は泌尿器科,女性は婦人科受診を勧めます。受診先が分からない時は,保健管理センターに相談してください。

先輩のつぶやきコラム-12-

金沢市西念にある金沢市保健所(076-234-5116)でエイズ検査,梅毒検査及びクラミジア検査を匿名・無料で受けることができます。
(予約制 水曜日 13:30から16:00)

〈避妊とライフプラン〉

 人生の中で,人との関わり合い,特にパートナーとの関係は大切にしたいものです。その過程で,セックスも重要な要素となりますが,今は妊娠・出産を望まないのであれば,コンドームなどを使って性感染症予防と避妊をきちんとしましょう。パートナーと自分たちのライフプランについて,話し合う機会を持つことも大切です。今はパートナーがいなくても,コンドームを持っていることは,決して恥ずかしいことではありません。
 今,避妊することは,将来の妊娠・出産を安全に行うことにもつながります。相談は,保健管理センター(076-264-5255)で受け付けています。

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