HOME »  むしとりあみ通信 »  日記

むしとりあみ通信

氏名:中村晃規
専門:生態学
里山の動植物の話題,自然学校の日々の活動で感じたことなどを伝えます

日記

第10回 CONE全国大会 in 福井

お隣,福井県の福井市でおこなわれた第10回CONE全国大会に参加してきました.
車で行くと1時間と少しで到着するのですね.
おもったより近くてびっくりしました.もちろん高速を使ってですが.
良く考えてみると福井市内に用事で来たのは10年ぶりくらいです.
会場の福井市少年自然の家周辺には佐々木小次郎ゆかりの史跡があったりして,ゆっくりと訪れてみたい場所でした.

大会は21日からスタートしていましたが,私は都合により2日目のみの参加.
参加者は200名くらいでしょうか.

R0014646.jpg

午前,午後とも希望した分科会にわかれ,テーマ別に討論などがおこなわれました.
私が参加した分科会は,

午前:「動き出す小学校長期自然体験活動」
午後:「地域で持続可能な仕組みとネットワーク」
夕方:「こころがぐんと育つ パーソナルポートフォリオ」

でした.

午前の分科会は,会場から離れ,地元のお寺で.

R0014652.jpg

R0014655.jpg

こちらのお寺はこの地域(東郷地区)の村おこしの中心地点になっていて,東郷地区では今年の夏に既に小学生の民泊・農村体験を受け入れて今後さらに展開させる予定との事でした.
地域コミュニティーの中心にお寺があるのは,なんだか良いですね(私も実家が寺なもので...).

さて,この分科会では先進事例として,「沖縄・サンゴとブロッコリの森自然学校」の取り組みが紹介されました.既に何校かの長期体験を実施し,参加の前後で子どもの対人関係が良い方向に変化すること(例えばあいさつをきちんとするようになる,学年が落ち着くなど)や参加するまでは問題児だった生徒がキャンプの中でリーダーシップを発揮し,自分の居場所を見つけ,さらにはそれが終了後の学校のなかでも維持されていったことなどをお話しされていました.
「自然体験が子どもを変える」というのは,ありそうな,それでいてどうだろうかと思うような文句なのですが,実際の事例を聞き,なるほどと思わされました.
この分科会のメモがこちら.

20091122 長期自然体験活動-01.jpg

クリックすると少し大きくなります.

午後からは自然の家にもどっての分科会.
持続可能な活動に向け,どのようなネットワーク,パートナーシップをつくっていくのか,意見交換がなされました.
興味があったのは,「企業とのネットワーク・パートナーシップづくり」.これについては,「同じ目的を持って作られたネットワーク自体とても価値があり,企業にとってはマーケットである」「商品開発,市場調査として活用できる」と売り込めるという意見がとても参考になりました.エコロジーとエコノミーの両立が持続可能な活動には必要」で「そのためにはプロのコーディネーター・プロデューサーの育成が肝要」とのことでした.もっともです.
この分科会のメモがこちら

091122 ネットワークづくり-01.jpg

クリックすると大きくなります.

全体として,とても勉強になった大会でした.一日だけでなく,通して参加し,夜もゆっくりとお話しできればよかったのにと後悔しております.

中村晃規 (2009年11月22日 17:50) | コメント(0)

イラストきせつだより

イラストきせつだよりが更新されています.

「角間の里」の掲示板では週に一回くらいのペースで,新しいイラストきせつだよりが掲示されます.
同じペースでホームページも更新されていますので,興味のある方はこまめにチェックしてください.

最新版はこちら↓

ニセアカシアの花が香っています

同じブログでバックナンバーも閲覧できます.

中村晃規 (2008年5月20日 15:51) | コメント(0)

金沢信用金庫で写真展をしています

本日より,金沢信用金庫鈴見橋支店のロビーで,角間の里山自然学校の活動について,紹介展示がスタートしました.

IMG_1290-01.jpg
↑会場はココ

これまで撮りためた写真の中から,春に撮影されたものを数点選び,飾ってきました.

IMG_1291-01.jpg

IMG_1292-01.jpg

IMG_1293-01.jpg

この企画は「角間の里」と「角間の里山自然学校」の活動に惚れ込んだ支店長さんからの提案に自然学校が賛同し,実現しました.これからしばらくの間,春バージョンの写真を展示します.
私はこの展示を,地域の人たちに向けた宣伝の場として期待しています.私たちの活動を知った人の中から,新しい仲間が出てくればよいなぁと...こうした展示は,これまでやれそうでやれませんでした.

きんしんさんは一回だけでなく,季節ごとに展示を入れ替えて,継続的に使っても良いよと話してくれました.うれしい限りです.私たちの活動の情報発信の場として活用できるよう,がんばっていきます.
また写真の展示だけでなく,例えば古い農機具や民具の展示,私たちが支援してきた小学校の総合学習の発表の場などとしての利用も考えられます.他にアイデアがありましたらご連絡ください.参考にします.

興味のある方は是非見に行ってください.よろしくお願いします.

中村晃規 (2008年3月18日 17:03) | コメント(0)

雪が降りました

久しぶりにまとまった雪が降りました.
昨シーズンは記録的暖冬.今シーズンも多少は降ったものの,除雪をするほどではなく,これだけの雪が積もったのは本当に久しぶりです.

IMG_0926-01.jpg

IMG_0925-01.jpg

IMG_0927-01.jpg

ただ天気予報によれば,この雪も一時的なもので,週末,週明けは気温が上がるとのこと.来週の雪だるままつりまではもたないでしょう.

中村晃規 (2008年1月17日 11:35) | コメント(1)

薪割り

昨日はスタッフの中国出張,自然学校からのお知らせ発送に加え,金沢ケーブルテレビの番組出演があり,一日中バタバタしていました.うってかわって今日は比較的時間に余裕があり,「それでは少しでも」と薪割りをしました.
薪は1月27日の「雪だるままつり」で使うもの.明日はどうやら雨が降りそうなので,繰り上げで.
30分くらい,あらかじめ30cmくらいに玉切りしてあったスギの丸太と格闘.昨年作った薪棚に積み上げました.

IMG_0919-01.jpg

混じっている四角い材は,お家を建てた時の廃材.今日,私が割ったのは,記念館裏手の杉林を整備したときに出た材です(里山バイオマスの利用?).

途中見学の方が来られ,「薪割りは手作業ですか?機械は買わないの?」と質問.「予算もないですからねぇ」と答えましたが,こういう作業は楽しまないと.オノで薪割りなんて,なかなか経験できませんし.

とはいうものの,肉体的にはしんどいです.終わったときには手の握力がなくなり,腰もちょっと痛くなりました.

中村晃規 (2008年1月11日 14:30) | コメント(0)

明けましておめでとうございます

皆様,あけましておめでとうございます.
昨年,29日から休館していました角間の里も,本日1月4日から新年のスタートとなりました.
年末年始に心配されていた雪もそれほどでもなく,金沢市内の雪はほぼとけたようです.
しかしながら,ここ角間キャンパスはさすが山の中.本日の角間の里周辺は雪景色でした.

IMG_0917-01.jpg

まぁ地面も見えており,雪かきの必要もないくらいですが,街中との違いを改めて知らされました.

新年を迎え,角間の里山自然学校はさらに忙しくなりそうです.
1月には能登空港でおこなわれる 「トキ」シンポジウム
「角間の里」での「雪だるま祭り」.
2月に入ると珠洲市で「キノコフォーラム」が開催されます.
昨年10月にスタートした 能登里山マイスター養成プログラム の第2期生の募集もスタートします.

皆様,本年も角間の里山自然学校をよろしくお願いします.

中村晃規 (2008年1月 4日 10:10) | コメント(0)

炭ストーブ再設置&改良

昨年の冬に設置し,シーズンオフ後に配管を外していた炭ストーブ.
今日までに配管を組み立て,稼働できるようにしました.

IMG_0876-01.jpg

この炭ストーブは(諸事情があり)本体は土間横の倉庫に収納されていて,ストーブの熱で暖めた温水を使って土間を暖めます.温水はポンプの力で配管を流れ,4つある放熱パネルを通り,またストーブに戻っていきます.
昨年の運転では温水の循環がうまくいかないことが多く,今年はこの点を改良するための工事もおこないました.

IMG_0878-01.jpg

ストーブ本体の横に「こぶ」のようについている四角い部分とパイプが改良点その1.本体中での温水の流れをスムーズにさせるための改良です.

IMG_0879-01.jpg

そしてもう一つ.水をためておく水槽が二つに増えました.というのも,昨年は温水の流れが滞り,水槽からオーバーフローしたから.オーバーフローに備え,逃げ道になる第二水槽をつなげたということです.

業者さん(明和工業)による昨日の試験運転では問題なく動きました.室温は約15℃程度.ほんのりと土間が暖かくなりました.

さて,今度は業者さんではなく,スタッフによる試運転です.問題なく動いてくれるか,明日か明後日におこなう予定です.

問題がなければ,今後の定期活動などイベントにあわせて稼働させていきます.

中村晃規 (2007年12月19日 17:26) | コメント(0)

日本テレビ「たべごろマンマ」収録

ここ金沢大学創立五十周年記念館「角間の里」で,今日日本テレビの番組収録がおこなわれました.
番組は たべごろマンマ
今人気のベッキーさんとキングコングさんがMCで地元の料理を紹介する番組です.
「角間の里」は,番組締めくくりの部分,各地で食材を集めてきたメンバーが集まり,料理をして試食する場所として使われました.

調理スタッフの皆さんは,タレントさんより早く,朝9時に角間の里に入りました.びっくりしたのはその荷物の量.4トントラック一杯に調理器具や机などを詰め込んでやってきました.

IMG_0716-01.jpg

IMG_0717-01.jpg

裏話を聞くと,調理器具がそろっていないところでも料理ができるよう,考えられる物はすべて運んでいるのだということです.なるほど,今回の料理では使わなかったフライパンなども荷物の中にはいっていました.
日本テレビが作っている番組でも,これほどの規模で機材を運んでロケをする番組は他に無いそうです.

午後2時をすぎたころから出演者(ただし地元の方々)がぼつぼつと集まりはじめ,カメラテストなどがスタートしました.

IMG_0722-01.jpg

レンコンや大根の生産者,ブリを提供してくれた方(今回はレンコン入りブリ大根を作りました)などが緊張した面持ちでタレントさんがくるのを待っていました.

各地での収録が押したため,タレントさんが角間に入ったのは3時をすぎたころ.帰りの飛行機の都合から,4時には角間の里を出発しなくてはいけません.
大丈夫だろうかと見ていましたが,さすがに皆さん慣れているようで,あっという間に撮影を終え,予定通り出発していきました.

さて,気がつくと何故か大学生のみんなが集まっていました.

IMG_0724-01.jpg

私たち角間の里スタッフは今回のロケについて誰にも言っていなかったはずですが...どこから聞きつけたのでしょうか,20〜30人ほどがいつの間にか集合.行儀良く建物の外に一列に並び,中をのぞいていました.少しはタレントさんの顔も見られたのでしょうか?

番組の放送は12月15日(土)夕方6時半からです.残念ながら私も,角間の里スタッフの誰も出演しませんが,角間の里は映ります.興味のある方はどうぞご覧ください.

中村晃規 (2007年11月28日 11:46) | コメント(0)

「ビュン!!」ととぶ竹とんぼ

縁あって先々週から子どもを対象に,自然に触れる講座を某カルチャーセンターで担当しています.
里山の自然,昆虫のお話しなどなど講義もやるのですが,やっぱり工作の方が楽しんでくれます.
竹を使って箸や竹とんぼを作ってみました.もちろん小刀を使って.ですが,竹とんぼづくりは難しく,飛ぶものは作れませんでした.
子どもから「良く飛ぶ竹とんぼを作りたい」との要望があったので,国際竹とんぼ協会が販売している「スーパー竹とんぼキット」を購入してみました.

IMG_9798-01.jpg

このように竹とんぼの羽根,軸,サンドペーパー,作り方がセットになっています.

子どもに教えるために今日は自分で作ってみました.羽根部分の全長は9cmほどです.

IMG_9797-01.jpg

特徴は外側に向かって羽根の幅が広くなっていること.おもりが埋め込まれていること.またプロペラのようにひねりが有ることです.

飛ばしてみるとこれが良く飛びます.あっという間に角間の里の屋根より高く上昇し,ゆっくりと降りてきます.独特の羽根の形状が上昇する力を生み,埋め込まれたおもりにより,回転力が持続するようです.

面白くて何度も何度も飛ばしていたら,庭を飛んでいたトンボが仲間と間違えて寄っていきました.

中村晃規 (2007年9月 3日 16:53) | コメント(2)

丸太の輪切り

里山の遊歩道沿いでじゃまだった灌木が切り倒されていました.
それを持ち帰り,クラフトに使えるように輪切りに.

IMG_9790-01.jpg

乾燥させるために作業台にならべたところです.
何となく,アートな感じ.枠を作ってその中に丸いまま貼り付けても一枚の絵のようで楽しいかもしれません.

ちなみに木の種類はわかりませんでした.何でしょ?

中村晃規 (2007年8月27日 17:40) | コメント(0)

高速竹粉砕機デモンストレーション

静岡県の松尾研究室が開発した「高速竹粉砕機」のデモンストレーションをおこないました.

IMG_9412-01.jpg

自然学校で竹や木のチッパーを探していたところ,輪島の有機農業を営む方から,とても良いチッパーがあると紹介していただいたのが今回のデモンストレーションの始まり.ありがたいことに無料でデモをしていただきました.

「モウソウ竹を1本あたり2分程度で細かく粉砕する能力がある」と聞いていたのですが,実は実物をみるまで半信半疑.
しかし,稼働しているところをみてその思いはぶっ飛びました.とにかく早い!投入した竹があっという間にチップになっていきます.

IMG_9420-01.jpg

一本の竹がチップになるまで本当に1分〜2分しかかかりません.「この機械をフル稼働すると,竹を伐るのが追いつかなくて,竹を伐る人がバテて根をあげます」と説明がありましたが,まさにその通り.処理速度はかなりの早さです.

作業する人の目で見てありがたいのは,竹の枝葉を落とさずに処理できること.

IMG_9423-01.jpg

竹の伐採作業で一番おっくうなのがこの枝葉を払う作業です.枝葉を落とさずに放置した場合,のちのちの作業のじゃまになるため落とすのが基本です.しかし重いモウソウチクを片手で抱えながらの作業はしんどく,おとした枝をまとめる作業も面倒です.

このチッパーは枝葉の処理もせず,高速でどんどん処理できるため,やればやるほど楽しくなってきます.

この機械はサイズも小さく,軽トラックに乗せて運ぶことができます.これも魅力.

IMG_9426-01.jpg

小さく安全で,高速で竹を処理できるこのチッパー.市民ボランティアが使うには,十分過ぎる機械です.
価格が高く,私たちでは購入することはできませんし,小さなボランティア団体が購入するにもなかなか難しいでしょう.
しかしながら行政が購入し,竹林や雑木林の保全にとりくむ団体に無償で貸し出す,といったシステムにすれば,金沢や石川県で猛威をふるうモウソウチクの対策に威力を発揮することと思います.

富山県ではこうした大型機械を市民ボランティアに無償で貸し出すシステムが7月からスタートするそうです.

中村晃規 (2007年6月30日 16:24) | コメント(3)

鶴来のナタ

里山の保全活動をしていると,自分自身の道具がほしくなってきます.いろんな物がほしいのですが,いままで一番ほしかった物.それが「My ナタ」です.
もちろん自然学校でそろえたナタでも十分なので購入する必要はないのかもしれません.
でもでも,やっぱり「自分だけの」ナタにあこがれるのです.

炭焼き窯づくりでお世話になっている安田さんに相談したところ,鶴来に良い金物屋さんがあるとのこと.春分の日の今日,時間があったので見に行ってきました.で,その場で一目惚れし,即購入.

nata-01.jpg

ナタとナタ入れ,あわせて7350円のところ,優しいおばちゃんが50円おまけしてくれました.
ナタは鶴来で昔から使われてきた独特の形をしています.

nata-02.jpg

刃先にあるちょっと飛び出た部分で切った木を引っかけて寄せたりできるようになっています.ちょっとした工夫なのですが,山で作業する時,切りたいツルや枝を引っ張ったりなど結構重宝します.

ナタ入れも手作りで良い感じ.帰ってからよく見ると,スギかヒノキを薄く削った材を編んだものでした.お店ではちゃんとみなかったので,てっきり竹を編んで作ったのだろうと思っていたのですが...

さてこのナタ入れ,一つだけ謎が.値段の札の裏をみると,「なたいこ」の文字.

nataiko.jpg

はてさて,「なたいれ」の間違いか,それとも方言か...謎です.

「刃が欠けたりしたら持ってきなさい.直してあげるから」.金物屋のおばちゃんが言ってくれました.鶴来で作っているので,刃の研ぎ直しや修繕もできるのだそうです.ここらへんのアフターケアーがホームセンターなど量販店とは違うところですね.

ナタの他,この金物屋さんには山仕事の道具がたくさんある様子.またゆっくりと訪ねるつもりです.

中村晃規 (2007年3月21日 15:58) | コメント(0)

こども里山学会 〜新潟県松之山町「森の学校キョロロ」

新潟県松之山町にある「森の学校」キョロロ.「里山科学館」として開館後,周辺の里山を調査研究したり,里山の自然について展示して啓蒙するなど,精力的な活動を続けています.ここのスタッフが毎年力を入れて取り組んでいるのが,地元の小中学校の総合学習の支援.その成果発表会である「こども里山学会」を視察してきました.
今年で4回目となる「こども里山学会」.そのうち3回に出席したことになりますが,毎回その熱気に圧倒されます.
松代,松之山地区の小学校6校,中学校2校から集まった発表者はざっと見ただけで150名ほど.それぞれが地域の自然を生かした,特徴ある総合学習をうまくまとめ,発表しました.以下はその演題.

「こなつちゃん大すき 〜ヤギの飼育活動を振り返って〜」孟地小1・2年
「浦田の自然 〜チャレンジ探検隊〜」 浦田小3・4年
「奴奈川お米プロジェクト 〜発信!私たちの米作り〜」 奴奈川小5・6年
「『食』を通しての調べ活動 〜米作りから・給食の残りから〜」松里小5・6年
「アサガオの茎の巻き方」 松代小6年(個人発表)
「エコレンジャー 森の秘密を探る」 松之山小6年
「松代植物調べ」 松代中1年
「松之山のブナ林」 松之山中1年

題名だけでは,どこの小中学校でもやっている総合学習の授業なのですが,その内容が素晴らしいのです.学習の目的を設定し,解決するための方法を検討する.とれたデータから表やグラフを作成して「何がわかったのか」を吸い上げ,考察.さらに新しい疑問が出た時には追加実験をおこなったり,次年度(次シーズン)の目標とする.科学的調査・研究の一連の作業がきっちりとなされていることがよくわかりました.

例えば松之山中学校1年生の取り組み「松之山のブナ林」.松之山に広く分布するブナ林をテーマに,そこに棲む稀少昆虫の生態,林内外での外来植物の生育状況,棚田とブナ林の関係,林内の微気象,ブナ林の林床の土壌の測定,ブナ材の特徴というように多面的にアプローチし,総合的にブナ林を理解しようしています.調査では毎木調査,胸高直径の計測,土壌の水分含有率の測定など,専門家がおこなうような調査方法がしっかりなされ,質的にも,量的にも十分なデータとなっていました.彼らは来年度も続けて同様の調査をおこなうとのこと.この取り組みにより,地元中学生の手によって地域のブナ林の全容が見えてくるのではないか.そんな期待がもてる活動です.

また小学校の米作り活動についてもひと味違っていました.よくあるのは,田植え,稲刈り,脱穀などをイベント的に体験し,お米についてはインターネットなどの調べ学習で間に合わせるといった活動.
奴奈川小学校の場合,お米作りに農薬を使うか使わないかといった議論から始まり,草取り,生き物調べ,はさ作り,稲刈り,脱穀,精米までを体験する.そして一年間の体験からもう一度農薬の使用について議論する.「体験し,考える」ことをしっかりやっているなという感想を持ちました.講評をされた中越教育事務所の指導主事のかたはこれを「本わかり」と表現していました.

このように総合学習の時間が充実している背景には,キョロロスタッフをはじめ,地元の方達の積極的な協力体制があります.キョロロスタッフに聞いたところでは,夏休み前,文化祭前といった調査,まとめのシーズンには週3〜4回くらい支援に出かけたとの事です.
児童,生徒数が少ないためまとまりやすい,細かいところまで目が届くといった理由だけでなく,こうしたスタッフ,地域住民の努力が実を結んだのが今回の発表ということでしょう.

さらに学校の近くに良い自然が残っています.こうした総合学習を通し,自分たちが住む地域の自然のすばらしさを再発見し,大切に守る心が育っていることと思います.
写真は会場の様子.子ども達でいっぱいです.

IMG_7997.jpg

中村晃規 (2006年11月30日 09:56) | コメント(2)

水菜の芽

mebae-02.jpg
「角間の里」のプランターにまいた水菜の芽が出ました.
22日の農業体験で持ち帰ったプランターでも芽が出始めたことでしょう.
ちいさなちいさな水菜の芽.食べられるようになるには, あと20日くらいかかるでしょうか?

中村晃規 (2006年5月 1日 15:52) | コメント(0)

炭焼き窯訪問

sumiyaki.jpg
金沢大学の学生有志がこの春立ち上げたサークル「CLUB 炭焼き」のメンバー3人と,炭焼き窯を訪問してきました.
訪問したのは金沢大学の駐村研究員で能美市在住の安田さん.脱サラしてから20年間,試行錯誤の中で炭焼きを続けてきた,まさに「職人な」方です.

学生メンバーの3人は,実際の炭窯を見るのも,炭焼きを営む人の話を聞くのも,この日が初めて.熱っぽく自分と炭焼きについてや里山の将来,過疎化対策について語る安田さんに圧倒されたようでした.

また炭焼き釜の存在感に気圧されたような彼ら.「ほんとうに自分たちに出来るのか?」と不安もよぎったことでしょう.
しかしながら赤煉瓦と耐火モルタル,粘土でつくる安田さんの窯は,私がこれまで見てきた他の窯に比べると,取っつきやすそう.安田さんも出来るだけ協力してくれるとのことです.このあと計画を検討し,夏までの完成を目標にしようと決めたのでした.
本年度中に1度でも,自分たちの手で炭を焼き上げられれば万々歳ですね.

彼らの本当の活動が「今」スタートした気がします.安田さんは今月中に一度炭を焼き上げるとのこと.ぜひその場に立ち会わせていただき,今度は「炭焼き現場」を体感して欲しいと思います.

写真は炭窯の中で安田さんの話を聞く学生たち.窯の中は意外に広く,みんな驚いていました.

中村晃規 (2006年4月 4日 16:24) | コメント(3)

「ミステリーゾーン」そして「里山回廊」の現在

3月28日,里山メイトのおじいさんと一緒に里山回廊の一部を歩きました.
今回の山歩きの本当の目的は「ミステリーゾーン探訪」.地元では「御滝野(おたきの)」と呼ばれる場所で,昔から人が入ろうとしない,不思議な場所なのだそうです.
ここで起きた不思議なことは,

(1) 風も吹いてないのに周りの木々が「どうどう」と音をたてて揺れる
(2) 誰も木を切っていないのに,いきなり大木が倒れる
(3) 山歩きのベテランが路に迷い,ぐるぐると同じ場所を回る
(4) 身長10mはある巨人が大の字に倒れたように山の斜面に草木の倒れた痕がみられた

などなど.
この場所は4年前に金沢大学里山ゾーンと近隣の里山エリア(卯辰山公園,夕日寺健民自然園)を結ぶために開かれた「里山回廊」から脇道に少しそれたところ.その場所に立つと下には金沢セントラルゴルフ場が見え,遠くには内灘の金沢医科大学病院が望めました.

三方から風が吹き上げ,山全体がうなりをあげるように木々がざわめく.確かに気持ちの良くないところという印象.見晴らしが良いから「里山回廊」の一部に組み込みたいのですが,こうしたいわれや自分の感覚からは,「ちょっと避けた方が良いかな」という気もします.

そして「里山回廊」.覚悟はしていましたが,やはり荒れていました.もちろん雪解け直後で,今年の手入れも始まっていないことも原因の一つでしょう.

sasa.jpg

回廊のいろんな場所でササが生い茂り,かき分けて歩かなければ通れなくなっています.竹林では枯れた竹が路をふさいでいました.また木が路をまたいで倒れており,そのままになっているところもありました.












kaidan-01.jpg

二枚目の写真は卯辰山から金沢大学へのルートの入り口付近.ここに作った階段も,














kaidan-02.jpg

今では木が腐り,登ろうとすると崩れてきます.

今回歩いて一番ひどい状態だったのは,金沢大学エリア内.回廊を開いてからほとんど整備していなかったため,どこが路なのかわからなくなっています.「里山回廊」の第一歩は,もう一度整備を始めるところからなのだと強く感じました.









その一方で「北陸仏教道」がきれいに残っていることもわかりました.

bukkyoudou.jpg

路がしっかり残っており,現在の回廊を広げるにはまさにうってつけです.今回はこの仏教道をたどる時間はありませんでしたが,近日中にもう一度歩き,どこまで続いているのか,地図に描き込むつもりです.

ミステリーゾーンについては宇野さんもブログで紹介しています.ここをクリックすればジャンプできます.

中村晃規 (2006年4月 2日 15:34) | コメント(0)

新年あけましておめでとうございます

yoru-yuki.jpg

みなさん,あけましておめでとうございます.
「角間の里」も今日から開館し,2006年の活動が始まりました.今年もどうか宜しくお願いします.

それにしても雪がよく降ります.今も外でしんしんと静かに積もっていっています.
この写真は角間の里の前庭.子どもが作ったかまくらの上に新しい雪が降り積もり,なんだか日本庭園のような感じになっています.

今日は一日,台湾出張の準備に追われていました.持ち物の買い出し.出発前に終えておかなくてはいけない仕事をやったり,なんかせわしなく過ごしました.
台湾では現地の環境教育施設や大学の環境教育研究室を訪問する予定.この様子については,現地から書き込みするつもりです.
台湾は,今日本の春のような気候だそうで,雪の金沢を脱出し,ぬくぬくとしてきますね.
それでは,また.

中村晃規 (2006年1月 4日 11:51) | コメント(1)

おかがみさん

久しぶりに何の行事もない土曜日.お昼前まで寝坊を決め込み,午後から活動しはじめました.
自分の用事を済ますため,車を街方面に走らせましたが...これまでの大雪で至る所に大きな雪の山が出来ていて,見通しの悪いこと悪いこと.しかも駐車場の除雪も充分でなく,駐車するのも一苦労.さらにクリスマスの人手が重なり,なんだかひっちゃかめっちゃか.

3時頃角間の里に来ると,メイトさん3名とスタッフがこんな準備を.

kagamimoti.jpg


すこし気が早いのでは?と思いましたが,来週には記念館も年末・年始の休暇.今日しかお飾りする日がないんですね.
この地域の鏡餅の特徴は,紅白のお餅を使うこと.私の実家(三重県)では白餅だけしか使いません.

他の地方ではどうなんでしょうか?いろいろとバリエーションありそうですね.

中村晃規 (2005年12月24日 15:51) | コメント(0)

かんじきトレッキング

シンポジウム,駐村研究員会議も終わり,やっと一段落.
晴れ間を見つけ,かんじきを履いて雪の里山を歩いてきました.

yuuhodou.jpg










深い雪が積もった遊歩道を「ギシギシ」「ぎゅ!ぎゅ!」と歩き.
miharasidai.jpg

見晴らし台まで約1時間.着いた時には天候が悪化し,また雪が降り出していました.













usagi.jpg

途中にはウサギの足跡がたくさん.里山に手が入らなくなってから,ウサギも増えたとか.皆がウサギ刈りをしなくなったからでしょうか?(ウサギ刈りについては,見つけ出した古い写真とともに「そのうち」お伝えします)

短い時間でしたが忙しさから解放され,楽しい時間を過ごせました.





ところで,この雪の重みで竹林はこんなことに.

ore-take.jpg

遊歩道を塞いでしまっています.春にはきちんとした整備が必要です.

中村晃規 (2005年12月20日 18:04) | コメント(0)

(しつこいが)雪

今日の朝は素晴らしい快晴でした.きらきらと光を反射する雪がまぶしく,真っ青な空と素晴らしいコントラストを見せていました.
今日のような景色は,一年のうち何回みれるのでしょうか?記念館について,夢中でデジカメのシャッターを押しました.

kinenkan-yuki.jpg

kinenkan-yuki02.jpg

daigaku.jpg

haza.jpg

sora.jpg

syouji.jpg

ときどきこんな景色に出会えるから面白い!!除雪車が来てなくて車で記念館までたどり着けなくても,雪かきで体が痛くなっても,こんな楽しみが味わえるなら...

中村晃規 (2005年12月15日 19:09) | コメント(1)

不意の雪

kakumanosato02.jpg
一昨日から降り続く雪で,角間の里周辺も,角間の里山も一面真っ白になりました.
天気予報はみていたのですが,「まだまだ大丈夫.降っても積もらん!」とタカをくくっていたら...写真の通り,「ドカッ」と積もりました.
週末のシンポジウムに向けてあわただしく,いろいろとバタバタしているところ,追い打ちのような雪です.明後日から始まる看板設置,物品搬入作業に支障が出なければ良いのですが...

生態学研究室のメンバーからは,「調査のために山に入るからかんじきを貸して」との電話.
私もシンポ終了後には,かんじきを履いて里山に仕掛けた「竹筒トラップ」を回収しなくてはいけません.

中村晃規 (2005年12月14日 17:22) | コメント(2)

金大祭〜もちつき〜

omoti-01.jpg
本日から金大祭がはじまりました.大学構内には大学サークルなどの模擬店が並んでいます.
その中に理学部生物学科1年生が「つきたておもちやさん」を出店しました.自分たちで餅つきをするのは始めてという彼ら.自然学校と里山メイトは相談を受け,下準備からもちの付き方,つきあがったモチのちぎり方など全面的に指導をしてきました.始めは「本当に大丈夫なのか?」と教える方も教わる方も不安でしたが,本日なんとか形になりました.

6日(日)にも彼らは出店します.金大祭に立ち寄った際には,ぜひおもちを買ってあげてください.

omoti-02.jpg

中村晃規 (2005年11月 3日 10:59) | コメント(0)

番外編:文化の伝承

kiyari.jpg
今日は金沢の話題から離れた番外編です.
さてこの写真,何をしているところかわかるでしょうか?
これは先週末,弟の結婚式披露宴に出席した時の一コマです.そしてこの写真は,弟の友人達による「伊勢木遣り」の実演.木をかんなで薄く削り取った采(ざい)を振りながら,勇壮な木遣り唄を披露してくれました.

私の故郷伊勢では、20年に1度の式年造営「御遷宮」が行われ、神領民たちが奉仕しています.それに必要な「御用材」の運搬を「お木曳き」といい,その時に唄われるのがこの木遣り唄です.この唄は「伊勢は津で持つ 津は伊勢で持つ 尾張名古屋は城で持つ」のフレーズで有名な「伊勢音頭」の源流と言われています.

久しぶりに聞く木遣り唄は体にズシンと響き,私は彼らの姿をじっと見つめ,唄に聞き入っていました.

taiko.jpg
木遣り唄に続き,伊勢古市の太鼓保存会による演奏がありました.こちらも見事な演奏で,終了後には披露宴の出席者から大拍手でした.
私はその演奏にも感動しましたが,メンバーに若い人たちが多いことにびっくりしました.
想像するに木遣り唄も太鼓も,年長者から若者へと系統的に受け継がれているのでしょう.素晴らしいことです.

振り返って角間の里山.このフィールドにも,代々受け継がれてきた文化があるはずです.残念ながら私たちはまだこうした文化を掘り起こす作業が出来ていません.住民の方の話を聞くと,いろんな理由からそうした調査が出来る時間は限られているようです.
角間の古地名,昔話,山の手入れや農作業の知恵などなど,項目はいくらでもあります.
どなたか一緒にがんばってみませんか?

中村晃規 (2005年10月27日 19:05) | コメント(2)

よろしくお願いします

musitori.jpg本日より新ブログ「むしとりあみ通信」をお届けします.このブログは,金沢大学角間キャンパス内「里山ゾーン」でみられる動植物の話題を中心に,調査,研究の様子なども提供できればよいなと考えています.

また,角間の里山自然学校で日々起こる出来事についても,どんどん紹介していきます.


『角間の里山と自然学校に関する話題を,むしとり網で素早くキャッチし,みなさんにお届けする』そんなブログを目指していきます.よろしくお願いします.

中村晃規 (2005年9月 1日 19:30) | コメント(1)