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むしとりあみ通信

氏名:中村晃規
専門:生態学
里山の動植物の話題,自然学校の日々の活動で感じたことなどを伝えます

2009年11月

招待状が届きました

本年度も里山での総合的な学習の時間をサポートしてきた田上小学校から,可愛い招待状が届きました.
里山学習の発表会です.

2009年11月24日16時10分32秒.jpg

楽しみですが...
ところが,新型インフルエンザのため,1クラスが学級閉鎖に.なんと15名がインフルのためにお休みだったそうです.発表会は延期.来週やれるかな?といったところです.

残念です.

中村晃規 (2009年11月24日 16:34) | コメント(0)

第10回 CONE全国大会 in 福井

お隣,福井県の福井市でおこなわれた第10回CONE全国大会に参加してきました.
車で行くと1時間と少しで到着するのですね.
おもったより近くてびっくりしました.もちろん高速を使ってですが.
良く考えてみると福井市内に用事で来たのは10年ぶりくらいです.
会場の福井市少年自然の家周辺には佐々木小次郎ゆかりの史跡があったりして,ゆっくりと訪れてみたい場所でした.

大会は21日からスタートしていましたが,私は都合により2日目のみの参加.
参加者は200名くらいでしょうか.

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午前,午後とも希望した分科会にわかれ,テーマ別に討論などがおこなわれました.
私が参加した分科会は,

午前:「動き出す小学校長期自然体験活動」
午後:「地域で持続可能な仕組みとネットワーク」
夕方:「こころがぐんと育つ パーソナルポートフォリオ」

でした.

午前の分科会は,会場から離れ,地元のお寺で.

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こちらのお寺はこの地域(東郷地区)の村おこしの中心地点になっていて,東郷地区では今年の夏に既に小学生の民泊・農村体験を受け入れて今後さらに展開させる予定との事でした.
地域コミュニティーの中心にお寺があるのは,なんだか良いですね(私も実家が寺なもので...).

さて,この分科会では先進事例として,「沖縄・サンゴとブロッコリの森自然学校」の取り組みが紹介されました.既に何校かの長期体験を実施し,参加の前後で子どもの対人関係が良い方向に変化すること(例えばあいさつをきちんとするようになる,学年が落ち着くなど)や参加するまでは問題児だった生徒がキャンプの中でリーダーシップを発揮し,自分の居場所を見つけ,さらにはそれが終了後の学校のなかでも維持されていったことなどをお話しされていました.
「自然体験が子どもを変える」というのは,ありそうな,それでいてどうだろうかと思うような文句なのですが,実際の事例を聞き,なるほどと思わされました.
この分科会のメモがこちら.

20091122 長期自然体験活動-01.jpg

クリックすると少し大きくなります.

午後からは自然の家にもどっての分科会.
持続可能な活動に向け,どのようなネットワーク,パートナーシップをつくっていくのか,意見交換がなされました.
興味があったのは,「企業とのネットワーク・パートナーシップづくり」.これについては,「同じ目的を持って作られたネットワーク自体とても価値があり,企業にとってはマーケットである」「商品開発,市場調査として活用できる」と売り込めるという意見がとても参考になりました.エコロジーとエコノミーの両立が持続可能な活動には必要」で「そのためにはプロのコーディネーター・プロデューサーの育成が肝要」とのことでした.もっともです.
この分科会のメモがこちら

091122 ネットワークづくり-01.jpg

クリックすると大きくなります.

全体として,とても勉強になった大会でした.一日だけでなく,通して参加し,夜もゆっくりとお話しできればよかったのにと後悔しております.

中村晃規 (2009年11月22日 17:50) | コメント(0)

角間キャンパスでカヤネズミの生息を確認

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11月14日
嬉しいお知らせ.日本一小さなネズミ「カヤネズミ」の角間キャンパスでの生息を確認しました.

この日おこなわれた「カヤネズミの観察会」の参加者が草地を歩き巣を探索.調整池の斜面のススキで1個の巣を発見しました.
見つかったのは5年前にキャンパス内で初めてカヤネズミの生息を確認したのと同地点.5年前の調査では合計10個の巣が同じ調整池の周辺斜面から見つかっています.

今回見つかった巣のデータは,
巣材:ススキ
巣高:150cm
直径:7cm
巣の色(新しさ):茶色
でした.時期を考えると,すでに利用の終わった巣だと考えられます.

5年前の調査以降,全く調査しておらず,その生息の有無が気になっていましたが,これでとりあえずは一安心といったところでしょうか.
カヤネズミの生息が確認されているのは金沢市内では角間町(角間キャンパス)と河北潟のみ.石川県全体でも,加賀市片野鴨池,能美市辰口,小松市滝ヶ原町など数地点に限られています.
そのため,2009年に改訂された「いしかわレッドデーターブック 動物編」では,準絶滅危惧種に指定されています(これまでは「情報不足」).

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残念ながら雨が時折強く降る天候でしたので,踏み込んだ調査は出来ませんでした.
本種は春と秋,年に2回繁殖し,春に増えた親が秋に巣をつくるため,探せばもっとみつかったかもしれません.
特に前回2個巣がみつかった北調整池では満足に探すことができず,生息は確認出来ませんでした.
天候の良い時をみつけて,再調査する必要があります.
今回の確認は,全国カヤネズミネットワークに近日中に報告する予定です.角間では5年ぶり,石川県では2年ぶりの生息確認です.

カヤネズミの保護には草地を維持するために草刈りといった「定期的な植生の更新」が必要(全国カヤネズミネットワーク,2003)です.
今回,巣が見つかった場所周辺は,

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巣材になるススキの上にクズやカナムグラがかぶっていて,カヤネズミの生息場所としては,あまり良い環境とは言えなさそうです.草地がなくならない,カヤネズミの生活をじゃましない程度に,でもできるだけ定期的に草刈りをするなど,生息地を維持する方法を考えていかなければならないでしょう.

中村晃規 (2009年11月18日 14:47) | コメント(0)