HOME »  むしとりあみ通信 »  2009年9月

むしとりあみ通信

氏名:中村晃規
専門:生態学
里山の動植物の話題,自然学校の日々の活動で感じたことなどを伝えます

2009年9月

百万石竹とうろうまつり

9月21日
金沢市郊外の内川地区で開催された「百万石竹とうろうまつり」を見てきました.

このイベントは里山の保全と環境破壊,過疎に悩む中山間地の活性化を目指す団体NPO法人39アースが開いたもの.昨年に続き,2度目の開催です.

39アースの中心メンバーである山本さんには,昨年自然学校が開いた「里山の竹の利用を考えるワークショップ」で発表していただいて以来のおつきあい.金沢市で今まさに活発に活動しているNPOの元気を分けてもらおうと,私はこのお祭りの様子を見にいったのでした.

「内川の竹でつくったとうろうと,心に沁みいる癒しのコンサート♪」が今年のスローガン.
会場には約500本の様々な趣向を凝らした竹灯籠がならびます.

R0013323.jpg

アンパンマン
R0013339.jpg

天女?
R0013400.jpg

サポート企業名入り
R0013396.jpg

竹の中に竹
R0013329.jpg

竹灯籠や竹のキャンドルの照らす中,500人ほどの人出で会場(内川スポーツ広場)は大賑わいでした.

R0013386.jpg

R0013394.jpg

私が行ったときにはステージで太鼓の演奏がされ,雰囲気を盛り上げていました.

R0013346.jpg


R0013348.jpg

放置された竹林は,里山が荒れる原因の一つとされていて,金沢に限らず全国で増加しています.
39アースの山本さんは,「間伐が山を生き返らせること.竹はただ厄介者なのではなく,竹とうろうや薪ストーブの燃料,肥料などに有効活用できることを実際に見てほしい」と話していました.
この日会場に並んだ竹とうろうも,イベント終了後にはチップにしてストーブの燃料にしたり,肥料にしたりと活用する予定です.
そのイメージは「里山を助けるために竹を間伐する→竹灯籠をつくって幻想的なシーンを演出→チップにして燃料,肥料に→石油に頼らない暮らし→山に光が入ってタケノコも出てくるし山は生き返る→自然も人もハッピー♪」

そんなに簡単に,とんとん拍子にはいかないでしょうが,「動かなければ変わらない」のです.
過疎が進みつつある内川地区は,タケノコの産地として有名にも関わらず,放棄されたタケノコ生産林が増えています.この祭りイベントも含む39アースの活動は,内川地区を元気にしています.まさに「動いて変わりつつある」実例です.

中村晃規 (2009年9月30日 17:37) | コメント(0)

竹コンポストのその後

8月25日に紹介した「竹コンポスト」ですが,その後を...

8月26日
R0012623.jpg

生ゴミの分解はまだ進んでおらず,投入したナシの皮,カボチャの残り,ナスのヘタ,タマネギの皮などそのままで残っています.温度も上がっていません.「大丈夫かな?」と心配でしたが,しばらくこのまま続けることにしました.

その後,毎日生ゴミを投入しましたが,生ゴミ特有の匂いはせず,ベランダにおいてあるのですが,まったく困りませんでした.竹の脱臭力のおかげでしょう.

9月5日
R0012944.jpg

写真で見るように,分解があまり進んでいないようです.卵の殻,果物,野菜の皮などがそのまま残っています.
2日ほどかくはんせずにおいていたら,カボチャの種が発芽しました.これが竹の生命力でしょうか?
コンポストの温度も上がっていません.匂いもなく,虫も出ていません.

9月9日
R0012969.jpg

その後も温度があがりません.匂いはありませんが,小さなハエが発生しました.温度が上がってないからでしょう.このままでは変化が無いと判断し,米ぬかを入れました.スーパーの買い物袋に一杯程度.結構多めです.

9月11日
R0013123.jpg

写真ではわかりませんが,全体に白く菌が広がりました.また内部の温度が50℃くらいまであがりました.やはり米ぬかを多めに入れるのが良いようです.

9月13日
R0013242.jpg

温度は高いまま安定しています.生ゴミの分解がすすみ,繊維質の物(果物や根菜の皮)も一部が分解されました.

その後,米ぬかを追加せず,毎日生ゴミを入れて様子を見ました.
繊維質のものを除けば,生ゴミは2〜3日で形がわからなくなりました.魚の骨も問題なく分解されます.
引き続き,匂いも気になりません.

9月19日ごろから温度が下がってきたようです.再度,米ぬかを入れる必要がありそうです.

9月22日
R0013407.jpg

大分,土っぽくなってきました.全体に白く菌もかかっています.なかなか分解されなかった果物の皮も,小さくなりました.
R0013409.jpg

ただ,下がった温度が上がらないため,再度米ぬかを入れました.
R0013411.jpg

お茶碗に二杯分くらいでしょうか.これでまたしばらく様子を見ます.

ここまでのまとめ.
キットについていた米ぬかの量では温度が上がらなかったので,追加をしました.新しく作った竹チップは,それだけでも発酵が始まります.キットの竹パウダーは,乾燥しているので,そのため発酵がすすみにくいのかも知れません.
現在までのところ,いやな匂いは全くありません.竹を使う最大の利点でしょう.
一度温度が上がってからは,入れた生ゴミの内,繊維質のもの以外は,2日ほどで形が無くなります.どんどん土になる感じです.スタートしてから約1ヶ月.我が家の生ゴミは回収に出さずにすべてコンポストで処理できています.

総合して,竹パウダーコンポストは優秀と感じました.
次のステップ「竹チップコンポスト」を試しても良さそうです.

中村晃規 (2009年9月22日 22:24) | コメント(2)

竹ドーム

9月3日
富山県に出かけ,里山での面白い取り組みを見てきました.

その一つが氷見市の郊外にある「竹ドーム」.
拡大した竹林の保全活動であ,伐採した材をどのように使うかといった取り組みにはいろんなアイデアがありますが,竹林そのものをどう活かすかについては,そのコンテンツは少ない気がします.
「タケノコ生産林にする」,「雑木林に戻す」...
そんな中,氷見市の竹ドームはとてもユニーク.竹林を劇場にしてしまおうという取り組みです.

R0012796.jpg

入り口には保全活動に参加した小学生が書いた看板が.

R0012839.jpg

コンクリート舗装された緩やかな坂を登った先に,それはありました.

R0012807.jpg

両側の斜面から生える竹がカーブを描き,まるでドームのような空間をつくっています.
その中央にあるのは単管で組まれた舞台です.
写真手前から奥に向かって,斜面は高くなっていて,観客席がしつらえてあって,ちょうど舞台を見下ろすような感じ.

R0012816.jpg

見上げると両側からしなだれた竹が屋根を作っています.

R0012830.jpg

ここでは毎年コンサートが開かれており,今年は8月22日に地元小学校の児童とプロが演奏を披露したとの事です.

その整備には地元の中学生も参加しています

伐採した竹もチップにして地面に敷いたり,竹灯籠にしたりと無駄にせず,上手く利用していました.

R0012812.jpg

R0012810.jpg

R0012801.jpg

整備から利用まで上手くつながっていて,また厄介者の竹を逆に楽しんでしまえというところがとても良いのではと思える取り組みでした.
ただ一つの弱点は,竹林なので蚊が多いことでしょうか.コンサートも虫対策が大変だったことでしょう.私もそこら中ボコボコに刺されました.

で,関係ないですが,氷見市は「忍者ハットリくん」の街なのですね.

R0012867.jpg

ハットリくんとしんちゃんをはじめ,みんながいました.

R0012879.jpg

R0012881.jpg

中村晃規 (2009年9月 4日 11:28) | コメント(2)