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むしとりあみ通信

氏名:中村晃規
専門:生態学
里山の動植物の話題,自然学校の日々の活動で感じたことなどを伝えます

2006年11月

こども里山学会 〜新潟県松之山町「森の学校キョロロ」

新潟県松之山町にある「森の学校」キョロロ.「里山科学館」として開館後,周辺の里山を調査研究したり,里山の自然について展示して啓蒙するなど,精力的な活動を続けています.ここのスタッフが毎年力を入れて取り組んでいるのが,地元の小中学校の総合学習の支援.その成果発表会である「こども里山学会」を視察してきました.
今年で4回目となる「こども里山学会」.そのうち3回に出席したことになりますが,毎回その熱気に圧倒されます.
松代,松之山地区の小学校6校,中学校2校から集まった発表者はざっと見ただけで150名ほど.それぞれが地域の自然を生かした,特徴ある総合学習をうまくまとめ,発表しました.以下はその演題.

「こなつちゃん大すき 〜ヤギの飼育活動を振り返って〜」孟地小1・2年
「浦田の自然 〜チャレンジ探検隊〜」 浦田小3・4年
「奴奈川お米プロジェクト 〜発信!私たちの米作り〜」 奴奈川小5・6年
「『食』を通しての調べ活動 〜米作りから・給食の残りから〜」松里小5・6年
「アサガオの茎の巻き方」 松代小6年(個人発表)
「エコレンジャー 森の秘密を探る」 松之山小6年
「松代植物調べ」 松代中1年
「松之山のブナ林」 松之山中1年

題名だけでは,どこの小中学校でもやっている総合学習の授業なのですが,その内容が素晴らしいのです.学習の目的を設定し,解決するための方法を検討する.とれたデータから表やグラフを作成して「何がわかったのか」を吸い上げ,考察.さらに新しい疑問が出た時には追加実験をおこなったり,次年度(次シーズン)の目標とする.科学的調査・研究の一連の作業がきっちりとなされていることがよくわかりました.

例えば松之山中学校1年生の取り組み「松之山のブナ林」.松之山に広く分布するブナ林をテーマに,そこに棲む稀少昆虫の生態,林内外での外来植物の生育状況,棚田とブナ林の関係,林内の微気象,ブナ林の林床の土壌の測定,ブナ材の特徴というように多面的にアプローチし,総合的にブナ林を理解しようしています.調査では毎木調査,胸高直径の計測,土壌の水分含有率の測定など,専門家がおこなうような調査方法がしっかりなされ,質的にも,量的にも十分なデータとなっていました.彼らは来年度も続けて同様の調査をおこなうとのこと.この取り組みにより,地元中学生の手によって地域のブナ林の全容が見えてくるのではないか.そんな期待がもてる活動です.

また小学校の米作り活動についてもひと味違っていました.よくあるのは,田植え,稲刈り,脱穀などをイベント的に体験し,お米についてはインターネットなどの調べ学習で間に合わせるといった活動.
奴奈川小学校の場合,お米作りに農薬を使うか使わないかといった議論から始まり,草取り,生き物調べ,はさ作り,稲刈り,脱穀,精米までを体験する.そして一年間の体験からもう一度農薬の使用について議論する.「体験し,考える」ことをしっかりやっているなという感想を持ちました.講評をされた中越教育事務所の指導主事のかたはこれを「本わかり」と表現していました.

このように総合学習の時間が充実している背景には,キョロロスタッフをはじめ,地元の方達の積極的な協力体制があります.キョロロスタッフに聞いたところでは,夏休み前,文化祭前といった調査,まとめのシーズンには週3〜4回くらい支援に出かけたとの事です.
児童,生徒数が少ないためまとまりやすい,細かいところまで目が届くといった理由だけでなく,こうしたスタッフ,地域住民の努力が実を結んだのが今回の発表ということでしょう.

さらに学校の近くに良い自然が残っています.こうした総合学習を通し,自分たちが住む地域の自然のすばらしさを再発見し,大切に守る心が育っていることと思います.
写真は会場の様子.子ども達でいっぱいです.

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中村晃規 (2006年11月30日 09:56) | コメント(2)

上屋(仮)づくり準備

荒堀りも終わり,次の工程に進みたいところなのですが,金沢はそろそろ雪が降る頃.
その前に掘った穴を雨風,雪から守る上屋掛けをしなくてはいけなくなって来ました.
本当なら間伐材などを使い,しっかりした木造の炭焼き小屋を建てたいのですが,その時間はなさそう.
で,代替案として周辺に生えている竹を利用し,簡単な屋根をのせようということになりました.

もともと竹林の中に作っている炭窯ですから,材料はいくらでもあります.
屋根を葺く材料に迷いましたが,この活動に協力してくださっている地元のおじさんから,大きな防水シートをもらったので,これで間に合わせようと思います.
春になって余裕ができれば木造の小屋を建てれば良いでしょう.

で,今日は柱や梁に使う竹材の準備.長さ10mくらいのモウソウチクを6本切り倒しました.
注意したのは今年でたばかりの竹は使わないこと.節が黒くなり,また表面も黄色くなっている3〜4年ものの竹を選んで伐採しました.
若い竹は水分を多く含んでいて,建材としては不向きだと考えたからです.

あとは建て方を指導してくれる方を探すのみ.自分たちで試行錯誤しても良いのですが,ちょっと不安です.

中村晃規 (2006年11月28日 17:34) | コメント(0)

とりあえず荒堀は終了

やっと荒堀が一段落しました.

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前からみるとこんな感じ.スコップ,つるはしの長さ(約90cm)と比較すれば,どれだけ深く掘ったかわかるでしょう.
二枚目は上から見たところ.

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先日紹介した「かま底の型板」がすっぽり入る大きさになりました.

この日は集まったメンバーで少しだけ手直し.

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とりあえず「荒堀は終わりました〜!!」と言えるようになりました.
一週間に二回,それぞれ二時間くらいずつの作業でほぼ一ヶ月かかった事になります.スピードが遅い!!と思われるかもしれません.が,天気も悪かったし,授業の合間を縫っての作業では,こうなるのも仕方ありません.

今日は作業に加わったみんなで喜びを分かち合いました.

さて次の作業は簡易の屋根架けと排水装置づくり,窯底づくりです.
材料を集めなくては...なのですが,実は重大な問題が...
なんとか解決しているのですが,それについては次の機会に...

中村晃規 (2006年11月21日 17:35) | コメント(0)

型板づくり

じりじりと続く炭窯づくり.荒堀り作業はまだまだ途中ですが,この日は炭窯の形を決める「型板づくり」です.

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適当なサイズのベニヤ板にかま底の形を写しとり,ノコギリで切って完成です.大きなサイズのベニヤ板を使うのは大変なので,いらなくなった作業台の天板(180×90)を3枚組み合わせて作ります.

で,出来上がったのがこちら

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これを荒堀のすんだ穴に敷き,周りにレンガを積んでいきます.
もちろん窯底に直接印を付けても良いのですが,穴の大きさを決めるためにも,今回は型板を作りました.

二個目の窯を作るときにも使えますしね(いつ作るかわかりませんが...).

中村晃規 (2006年11月 7日 13:42) | コメント(0)