HOME »  むしとりあみ通信 »  2006年6月

むしとりあみ通信

氏名:中村晃規
専門:生態学
里山の動植物の話題,自然学校の日々の活動で感じたことなどを伝えます

2006年6月

ゲンゴロウ

IMG_7217.JPG

今日,記念館の前で死んでいるゲンゴロウを見つけました.記念館の池では,これまでゲンゴロウは確認されていないので,どこからか飛んできたのだと考えられます.

これまでにゲンゴロウの生息を確認できたのはキャンパス外のため池だけです.
今回のようなキャンパス内への移動が頻繁にあるのなら,記念館の池への定着も望めるかもしれません.

このゲンゴロウは証拠のため標本にしました.

中村晃規 (2006年6月29日 17:30) | コメント(0)

キタダンのホタル

Kitadan-hotaru.jpg

金沢大学里山ゾーン,棚田の復元が続く「キタダン」は,ホタル成虫の発生がピークを迎えています.
今年の初見はヘイケが6月8日,ゲンジが6月11日でした.去年とはほぼ同じ(2005年の初見は,ヘイケ,ゲンジとも6月9日)でしたが,石川県全体では,平年よりも遅いと聞いています.

6月27日の調査では,ヘイケが167匹,ゲンジが20匹確認できました.ゲンジはピークを終え,減少する方向にあるようですが,ヘイケはしばらく150匹以上の個体数が続きそうです.

昨年のデータを見直して見ると,一日に確認された個体数はヘイケで約100匹,ゲンジで約30匹.
今年これまでのデータでは,一日の確認数はゲンジの最大数は30匹で変わらないですが,ヘイケが168匹で昨年の1.5倍になりました.
このデータを単純に比較して増えたとは言えませんが,少なくとも現在のキタダンは,ホタルにとって棲みやすい環境であるといえるでしょう.

モリアオガエルの卵も今年は多いようです.ボランティアの方達の棚田復元の努力が,水辺の生きものを呼び込んでいるようです.

ホタルの飛翔は,ゲンジボタルで7月中旬,ヘイケボタルで8月中旬まで続きます.

写真はキタダンのヘイケボタル.Eos Kiss digitalで撮影(シャッタースピード20〜30秒)した写真20枚程度をフォトショップで重ねました.

中村晃規 (2006年6月29日 14:09) | コメント(0)

モリアオガエル

moriao-01.JPG

角間の里山では,先月20日頃からモリアオガエルの産卵が始まりました.
これまでに記録された産卵数はキタダンで64個,記念館横の池でも50個を超えています.
産卵が始まってすぐ産みつけられた泡巣(モリアオガエルの卵塊をこう呼ぶ)からはすでにオタマジャクシの孵化が始まっていて,春先に産卵されたアカガエルやクロサンショウウオのオタマジャクシと一緒に泳いでいます.

本種は石川県では能登から加賀まで広く生息していますが,詳しい分布については調べられていないようです.石川県がおこなっている「いしかわレッドデーターブック県民参加調査」の対象種になっていますので,本種を見かけた人は情報を自然保護課に送っても良いでしょう.産卵が活発な今が調べやすい時期です.貴方の情報が県内での本種の分布を決める貴重なデータになるかもしれません.

さて,梅雨前のこの時期の生きものと言えばホタルです.
ヘイケボタル,ゲンジボタルも6月9日ごろからぼつぼつ飛び始めました.
キタダンでは昨年に引き続き個体数調査をしていますが,これはまた別の機会に...

中村晃規 (2006年6月16日 15:16) | コメント(0)