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むしとりあみ通信

氏名:中村晃規
専門:生態学
里山の動植物の話題,自然学校の日々の活動で感じたことなどを伝えます

2006年3月

クロサンショウウオ産卵

kuro-tamago.jpg
角間の里ではクロサンショウウオの産卵が3月上旬から始まり,今も続いています.
始めは2個(一対)だけでしたが,その後少しずつ増え(一昨日から今日にかけても6個産まれていました),

写真は今日の様子.大きな卵塊が10個と小さな卵塊が2個写っています.
このうち小さな卵塊は2〜3日中に産まれたもの.この小さな卵塊が日が経つにつれ(水分を吸って?)だんだん大きくなり,大きな卵塊と同じサイズになります.
同じ池のなかで,この場所以外に2カ所,それぞれ2卵塊を確認しました(こちらも2〜3日内に産まれたものです).

昨年からクロサンショウウオの産卵が始まったこの池.昨年は順調に幼生が成長し,6月にはウーパールーパーの様なかわいい姿を見せてくれました.今年も同じようにすくすくと育って欲しいですね.

中村晃規 (2006年3月15日 17:25) | コメント(0)

ウスタビガ

昨日のこと,里山メイトさんが山で見つけたウスタビガのまゆ殻を持ってきてくれました.
落葉した後の雑木林などでよく見かける,黄緑色の葉っぱによく似たかたちのアレです.
この方は植物観察が好きで良く里山を散策しているメイトさん.
その方が今年のウスタビガの繭は変なのでちょっと見て欲しいとのこと.
角間やその周辺でみる繭のほとんど全てに穴があいているそうです.

usutabi-01.jpg

その内の一つ.これは穴が小さいので,寄生蜂にやられたのだと思われます.
ちょっと調べてみたところ,ウスタビガは寄生率が高く,繭を採集しても成虫の羽化はほとんどみられないそうです.

疑問なのはこちらの二つ.

usutabi-02.jpg

明らかに先ほどの繭より大きな穴があいています.
鳥についばまれたのでしょうか?ネットで調べても,そのような例は見つかりませんでした.
どなたかわかる方いないでしょうか?

さて,ウスタビガ.漢字では「薄手火蛾」とか「薄足袋蛾」と書きます.「手火」はちょうちんのことですから,その形が提灯や足袋に似ているとみて,名前を付けたのでしょうか?地域によっては「ヤマカマス」と呼ぶところもあるそうな.「カマス」はむしろを二つ折りにしてつくる塩や穀物を保存するための袋のこと.なんとなくこの繭とよく似た形になりそうだと想像できます.

私は幼虫を見たことはありませんが,どうやらとても特徴的な形と配色なのだそうで.

ウスタビガの幼虫は大変ユニークな色と形をしています。その形は、寄主植物であるクヌギやコナラの葉の形によく似ています。また、体色は緑色ですが、体の側面の気門下線をさかいにして背腹で色の濃淡がみられます。背側は黄緑色ですが、腹部は深緑色です。実際、この幼虫は木の枝にぶら下がる状態でいますので、腹面が上で背面が下ということになります。一般に植物の葉は、太陽の光を浴びて盛んに光合成を行う表側にクロロフィルが多く、したがって濃い緑色をしています。これに対して裏側はクロロフィルも少ないことから薄緑色です。実にウスタビガの幼虫は、葉の表裏でみられる色の濃淡の違いを自らの体で表現しているのです。

(こちらのページでみつけました)

また4齢幼虫からは,体に触ると「キューキュー」と鳴くそうです.一度聞いてみたいものです.
その他,繭のしくみ(成虫の出口,水抜き穴がある)やらフェロモンのことやら,成虫の羽化時期やら,面白い生態が満載のウスタビガ.みなさんもちょっと調べてみてください.なかなかキュートな奴ですよ.

中村晃規 (2006年3月 8日 18:41) | コメント(0)

アカガエルの卵・オサ掘り

kaeru-tamago.jpg
最近ブログの更新がままならず,二つのシリーズ(「古い写真」と「台湾訪問」)も止まったまま...楽しみにしているかた,申し訳ありません.もうしばらくお待ちください.
さて,写真は先週末角間の里の池で子どもが見つけたアカガエルの卵.「そろそろ産卵時期だな〜.探しに行かなきゃ」と思っていたところ,子ども達が見つけてくれました.
この分だと,里山の他の水辺でも産卵が始まっているでしょう.来週の活動前に時間を見つけて歩き,探さなくてはいけません.クロサンショウウオの産卵も始まっているかもしれません.

里山の子ども達は,少しずつ春めいている里山の様子を感じ取り,ウキウキ・ワクワクとしてきているようです.
先週末は私のところに来て「山に入って虫とりしたい!!」と訴えていました.
山にはまだ雪が残っていて,中に入ることはできないので,今の時期でも出来る昆虫採集「オサ掘り」を教えてあげました.
やることは単純.土が見えている土手を掘るだけ.土の中で越冬しているゴミムシやオサムシを採集できます.

下の写真は一心不乱に土手を掘る子ども達.帰ってきたかれらは,案の定土だらけ.
そしてちょっと不満げに一言

「クワガタとれなかったよ!」

...それは無理です...それでもたくさんの虫にであえたらしく,一応は納得な彼らでした.

osahori.jpg

中村晃規 (2006年3月 1日 17:45) | コメント(0)