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むしとりあみ通信

氏名:中村晃規
専門:生態学
里山の動植物の話題,自然学校の日々の活動で感じたことなどを伝えます

2005年9月

田上小学校「ぼくらの田んぼ」〜稲刈り〜

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里山自然学校と角間の里山メイトがこの春から支援してきた,「田上小学校ぼくらの田んぼ」活動が稲刈りをしました.
この学習支援活動は,キタダンで棚田の復元を目指す「角間の里山メイト田んぼグループ」の発案で昨年から始まり,二年目になります.今年もメイトのみなさんの尽力により,良い収穫が出来ました.ありがとうございます.

ほとんどの子どもが,田植えも,稲刈りも初めての体験でした.数年前までは田上地区にも水田が拡がり,子ども達は普通に田んぼで遊んでいたと聞いています.昨年の5年生に「田んぼに入ったこと,田んぼの土を触ったことがありますか?」と質問したところ,「はい」と答えたのは,約100名中,数人だけでした.小さい頃は友達と田んぼで遊び,ザリガニやメダカをとった経験のある私にとって,この結果は驚きであり,なんだか寂しい気持ちになりました.

今年の子ども達は,田植え〜稲刈りを経て,どのような感想をもったのでしょうか?一度ゆっくりと聞いてみたいと思います.
ここでは,今日おこなわれた稲刈りの様子を画像でお届けします.

tagami-01.jpg稲刈りの前に里山メイトから「お米について」話を聞く子ども達.お米を作る苦労,稲の刈り方,まとめ方,はざがけは何のためにするのか,解説してもらいました.






tagami-02.jpg田んぼに入るのは田植え以来.始めは,すこしちゅうちょ気味の子ども達でした.







tagami-03.jpgが,一度田んぼに入り,稲刈りを始めるとどろんこになるのも関係なし.先を争って刈り取っていました.







tagami-04.jpg刈り取った稲をわらで結ぶやり方を教わっているところ.うまい人は,くるくるっと稲全体をまわして,上手に結びます.私はこれが苦手...











tagami-05.jpgメイトさんが作ってくれた「はざ」に稲束をかけているところ.高いところは,「くらかけ」に登って掛けました.







tagami-06.jpg小さな田んぼですが,いろんな生き物が見つかりました.









tagami-07.jpg最後にもう一度メイトさんの説明を聞き終了.午後からは里山に入り,動植物しらべや里山の生活しらべをしましたがこれはまた別のお話.次回紹介します.

中村晃規 (2005年9月27日 18:37) | コメント(0)

四大学間交流会 in 「京女の森」 (2)〜京女の森への道すがら〜

京都女子大での交流会は,毎年校内での報告会の後,左京区大原からさらに山奥に入った通称「京女の森」に移動し,「月見の宴」をおこないます.
「京女の森」へは,細い林道を通ったり,急勾配の坂をあがったり,時には舗装していない道を通りつつ向かいます.
実は私はこの道中に通過する集落の風景が大好きです.山間の集落はどれも昔ながらの農村景観を見せてくれます.「京女の森」に行く機会がありましたら,どうかこの地域の風景を楽しんでください.

ここでは,昨年と今年,「京女の森」までの道すがらに立ち寄った2軒の農家を紹介します.

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大原の百井集落で今年立ち寄った農家.山菜料理を食べさせる民宿もやっているようです.
みんなタクシーから降りて,高桑先生の解説を聞いています.




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この建物の横には,割った薪がびっしりと積んでありました.このようにうまく積むには,それなりの技術が必要だと聞いたことがあります.これらの薪は,台所の煮炊きやお風呂を涌かすのに使われます.









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玄関先の軒下では,チマキザサを干していました.このササは来年の祇園祭に使われるとのこと(用途はわかりません.ちまきに使う?).また一部はお茶として飲みます.

この建物に住むご夫婦は,今でも炭焼きをやっているそうです.そういえば少し離れた場所に炭焼き小屋がありました.あの場所で焼いているのでしょうか?


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こちらは昨年と今年,2年とも帰りに立ち寄った農家.建物は築350年とのこと.「角間の里」は築280年だから,70年先輩.





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室内から屋根裏を見ると元は茅葺き屋根だったことがわかる.手入れが大変なので,前の写真のようにトタンをかぶせたと説明していただいた.葺き替えが出来る職人もなかなか見つからないのだろう.






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屋根裏への入り口.はしごを登って入る.昔はここにワラや茅葺き用の茅,農作業の道具を保管していた.












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台所.今でもこのかまどで煮炊きしているそうです.すすけた感じが時代を感じさせます.これで炊いたご飯はとても美味しいんでしょうね.











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離れにあるお風呂の裏側.マキで涌かします.風呂釜はもちろん五右衛門風呂でした.

中村晃規 (2005年9月26日 16:30) | コメント(2)

四大学間交流会 in 「京女の森」 (1)〜活動報告会〜

9月18日〜19日に京都女子大学でおこなわれた「四大学間交流会」に参加しました.
この交流会は大学が持つ里山を活用する4つの大学(金沢大学,龍谷大学,京都女子大学,九州大学)が定期的にお互いの大学を訪問し,学生の交流や情報の交換をおこなうものです.
今回は,京都女子大学から5名,龍谷大学から6名,九州大学から2名,神戸大学から1名,金沢大学から5名が参加しました.金沢大学の参加者には,里山メイトが2名含まれています.

18日午後からは京都女子大学で各大学の活動報告.その後移動し,左京区尾越にある「京女の森」で「観月会」をおこないました.

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報告会での発表の様子.写真は九州大学生田君









〜各大学の活動報告〜
(1) 九州大学 発表者:生田
九州大学は,金沢大学と同様,福岡中心部から1時間ほど離れた郊外「元岡地区」に移転します.この新キャンパス内では,いくつかの市民団体が自然環境保全のための活動をしています.発表者の生田君は,それらの市民団体の一つ,「福岡グリーンヘルパーの会(FGH)」で活動しており,現在のキャンパス内での活動実績について解説しました.

元岡地区でのFGHの活動は,(1) 竹林伐採と(2) のり面の植樹の二つに大きく分けられるそうです.これは新キャンパス内で竹林の拡大とのり面工事による森林面積の減少が大きな問題になっているためでしょう.この点は,金沢大学角間キャンパスでも同じ事が言えます.竹林伐採では,これまでにのべ998名が参加し,合計11,298本の竹を伐採したそうです.一人あたり10本程度を伐採したことになります.参加者数の割には,伐採本数が少ない気もしますが,こつこつと40回も定期的に活動している点は,私たちも見習うべきでしょう.まさに継続は力なりです.
またのり面への植樹は,金沢大学でもこれから取り組むべき問題です.出来れば生田君がFGHで身につけた技術(苗の育成,のり面への植樹方法,植樹後の管理方法など)を私たちに教えて欲しいものです.

生田君はさらにこれまでのアンケートや参加者リストのデーターから,「会員の中には実際の野外活動に参加できるメンバーと,出来ないメンバーがいる.これまでは,作業に参加できるメンバーを重視してきたきらいがある.しかし参加出来ないメンバーも経済的に会を支えているし,保全に対する意識は高い.このような形でのボランティア参加も積極的に受け入れていくことが会にとっては重要である」という内容の発表をしました.

確かにそのとおりです.さらに私としては野外での除伐活動などに参加出来ないメンバーには,他の形で貢献できる場を設定することも必要ではと考えます.会員に向けて,野外活動以外の企画を募集する,自分がリーダーとなって新しい企画をたてるなどやれることはたくさんありそうです.

(2) 金沢大学 発表者:中村
金沢大学からは私が発表しました.自然学校の活動については,昨年の交流会でも発表しているため,今回は「今年のニュースとこれからの展開」と題し,(1) 活動の拠点となる「角間の里」が完成したこととそれに伴う周辺状況の変化と(2) 自然学校の今後の展開,特に大学内だけでなく,石川県全域での活動(駐村研究員制度など)を目指していることを解説しました.
さらに今年はホームページの充実に力を入れていることを紹介し,「四大学間交流会の広場」としてのブログ設置の協力を呼びかけました.この発表後,高桑先生の薦めもあり,近日中にブログを立ち上げ,意見交換の場として利用することが決まりました.

(3) 龍谷大学 発表者:杉尾
龍谷大学には学生による里山サークル「きのっこ」があります.今回参加した他の大学には同様の団体はなく,この点が龍谷大学の特徴と言えます.今回はこのサークルの一員,杉尾君が,現在おこなわれている生物多様性調査を中心に,龍谷の森の現状と課題について解説をしました.
彼によれば,これまでの調査で龍谷の森は樹木植生をはじめ生物相が単調であることがわかってきたようです.確認できた植物が約120種(角間の里山では,576種)ということですから,かなり少ないと言えるでしょう.
これは(1) 土壌が砂礫層で水を保持することで出来ず,森が乾燥しがちであること,(2) 数十年にわたり手入れがされていないことが原因だと分析しています.
こうした結果をうけ,龍谷大学は大規模な操作実験をおこなうようです.それは(1) 人工の水場(井戸を掘り,ため池,湿地)をつくる,(2) 間伐,落ち葉かきなど,山の手入れを復活させるの2点です.このような操作をおこなった後,生物相がどのように変化するのか,モニタリングを続けるそうです.なかなか面白い実験になりそうですし,今から結果が楽しみです.

龍谷大学の取り組みについて,うまくまとめ,わかりやすい発表でした.ただ残念なのは,学生サークル「きのっこ」がこうした活動にどのように関わっているのか,そしてサークル独自の活動として何をしているのかが見えてこなかったことです.私もこの点を彼らに聞きそびれてしまいました.サークルの無い金沢大学としては,一番聞いておかなければいけないことだったのですが...これは次回,彼らに会った時の宿題にしておきます.

(4) 京都女子大学 発表者:坂岸
今年の夏,京女の森でおこなわれた「親子自然体験学習会(NPO地球環境大学主催)」(2泊3日)の様子を発表してくれました.この企画には,発表者の坂岸さんをはじめ,京都女子大学の学生3名がスタッフとして参加したそうです.
その活動内容をすべてあげると
・シャーマントラップによるノネズミ捕獲
・もんどりによる魚類調査
・ネイチャークラフト(バードコール,セミぶんぶん)
・京女の森散策
・ネイチャーゲーム
・荒谷の散策
・森のキノコのスライドショー
・剥製を使った動物観察
・シカの糞採集と分析(何をたべているかな?)
・森林インストラクターによる樹木のお話し
・森の絵を描こう!
盛りだくさんな企画ですね.これだけいろんな事が体験できる企画は,なかなかなさそうです.京女の森は,京都市内から車で1時間ほど離れた奥山にあります.深い山の中で,周りには民家もありません.このように,ある意味隔離された環境であるため,自然に触れることだけに集中し,これだけのプログラムができたのではないでしょうか?

坂岸さんは,このプログラムにスタッフとして参加することで自分自身も自然に触れ,新しい気づきがあったと発言していました.京都女子大学には,小学校や幼稚園の教員を目指している学生がたくさんいます.私としては,彼女たちに今回のような企画にどんどん参加し,感性を磨いて欲しいと思っています.

残念なのは,これだけ充実した企画なのに子どもの参加が4名と少なかったことです.魅力的なプログラムです.開催時期や広報の仕方を改善すれば,もっとたくさんの参加者が来るでしょう.期待しています(もっとも多すぎてもケアできなくなりますが...).


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←京女の森に向かう途中の民家では,軒先でチマキザサを干していました.これはお茶として飲むそうです.画面が曇っているのは,台所から出ているマキの煙のせいです.

中村晃規 (2005年9月21日 12:24) | コメント(3)

小学生の質問

中能登町の久江小学校から届いた手紙への返事を今日やっと投函することができました.
農業環境工学関連学会のシンポジウム,京都女子大学への出張などが重なり,なかなか仕上げることができず,返信が遅れ,大変もうしわけなく思っています.
さて,せっかくですので,彼らの質問とそれに対する自然学校の回答をここに掲載しようと思います.
角間の里山に来た小学生がどんな疑問をもったのか,学習支援活動の参考資料となれば幸いです.
少し長くなりますがお付き合いください.質問してくれたのは,5年生と6年生の児童です.

〜里山の自然に関する質問〜

問い:「森や林にある木は,一番高くて何メートルありますか.また,その一番高いのは何という木ですか」

答え:「難しい質問です.これまで里山の木の高さは,ちゃんと調べていません.私が知っている中で一番高いのは,建物の裏にある杉の木で,高さは約40mです.山の中にあるタワーを覚えていますか?あのタワーの高さは,約20mですが,周りのコナラやアベマキは,それよりも高いです.大体25mくらいかな.これから調査をしていけば,もっと高い木もみつかるかもしれません」


問い:「山には一本しかない木や,めずらしい木はありますか」

答え:「手元に資料がないので正確に答えられません.10月5日に会う時までに調べておきますね.木ではなく,角間の里山の草花には,めずらしい植物がたくさんあります.林の中には,シュンランやキンラン,ギンランなどランの仲間,田んぼの周りには,オオニガナ,シロバナカモメヅル,イチョウウキゴケなど.昆虫でもシャープゲンゴロウモドキというめずらしいゲンゴロウがいます.これらの中には,「絶滅危惧(きぐ)種」も含まれています.どの種類も,昔は普通にあった植物なのですが,田んぼをつくらなくなったり,里山の手入れをしなくなったり,里山が開発(住宅地,道路など)されたりして,今では貴重になってしまいました.みなさんの学校の周りの山はどうでしょうか?昔ながらの自然が残っているなら,調査すればこういった貴重な植物が見つかるはずです」


問い:「コルクに使った木の名前はなんですか」

答え:「アベマキといいます.角間の里山では,このアベマキとコナラがとても多いです.どちらもドングリをつける木で,アベマキは丸くて大きいドングリを,コナラは細長くてアベマキより少し小さなドングリをつけます.アベマキのドングリは,みなさんがよく知っているクヌギのドングリにそっくりです.近くの小学校の子ども達は,ドングリを使ってクッキーを作ったことがあります.韓国では,ドングリでコンニャクをつくるそうですよ.みなさんも挑戦してみてはどうですか?」


問い:「コルクを作るあの木の,皮以外の木の幹などはコルクにならないのですか」

答え:「コルクを作る木は,アベマキといいます.皮以外は堅くて,コルクにはなりません.その代わり,木をきって,マキにしたり,炭の材料として使っていたようです」


〜五十周年記念館「角間の里」に関する質問〜

問い:「なぜ、あそこにあの建物を建てたのですか」

答え:「いい質問ですね。この建物は大学ができて創立五十周年を記念する会館として建設されました。最初は鉄筋コンクリートを考えていたのですが、緑の木々に囲まれた場所でしたので、思い切って古い民家を持ってきて建てることにしたのです。旧・白峰村からの協力もあり、すぐ見つかりました。築280年の養蚕農家です。周囲の緑によくあう素敵な建物になりました」


問い:「あの300年の木の家のつくりは、昔の作りなのですか?クギや鉄などは使っていないのですか?」

答え:「もともとこの家は鉄などが貴重で手に入らなかった江戸時代の中期に作られましたので,クギなど使って造られた家ではありません。しかし、立て直した今の家は建物が地震が来ても大丈夫なように補強材として鉄を入れてあります」


問い:「いろりは昔のままなのですか」

答え:「旧・白峰村にあった時のいろりをそのまま使っています.せっかくのいろりなのですが,防災上の問題から,今は火をたいたり,炭を使ったりはできません.残念ですね」


〜展示物についての質問〜

問い:「展示してあった昔の道具は何度も手入れをして大切にしていたのですか」

答え:「皆さんが見たのは,30〜50年くらい前の農作業の道具です.なかには,明治時代の道具もあります.ほとんどの道具は,もう使われず,物置や蔵で眠っていたものです.たまに出して虫干しや手入れをしたかもしれませんが,ほとんど何もしていなかったと思います.今回,金沢大学に寄付していただいた時には,よごれをおとしたり,直したりしました.どの道具もまだ使えますよ」


〜畑についての質問〜

問い:「野菜を作っていたけど、どうするのですか」

答え:「野菜というよりキビ、アワなどの穀類が主です。このほか棚田ではモチ米も作っています。10月1日に収穫します。そして、日程はまだ決まっていませんが、11月か12月ごろに収穫祭を行い、もちつきをしてみんなで食べようと計画しています。もし来ることが可能ならば招待します。金沢の子どもたちも大勢きますよ」

中村晃規 (2005年9月20日 10:56) | コメント(2)

嬉しい手紙

夏休みに里山を訪れた子ども達からお礼のお手紙が届きました.
いろいろと活動をやっているなか, こうした手紙は本当に励みになります.

記念館でお泊まり合宿をした幼稚園から届いたのは分厚い封筒.中を開けると,A4版の紙にお礼の文章と絵を描いた手紙が詰まっていました.

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この子のように,みんな森と昆虫の絵を描いています.虫取りが楽しかった様子がこちらに伝わってきます.







夜に里山で虫取りをしたいというので,私が同行した親子からは,自作の絵はがきが届きました.

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文章はお母さん(かお父さん)が書いたようですが,すばらしいノコギリクワガタの絵を小学生の男の子が添えてくれました.脚の形や触角の様子など,ずいぶんしっかりと観察して描いたことが見て取れます.

また,中能登町の久江小学校のみんなからは,角間の里山と記念館を訪れた感想が届きました.単に感想を書くだけでなく,私への質問付き.「里山で一番高い木は何ですか?その種類は?」とか,「なぜ白峰からこの建物を移築したのですか?」,「昔ながらの方法で建ててるの?(釘は使ってるの?)」など,なかなか良い質問がそろっています.気を引き締めて答えなきゃいけないですね.

学年も住んでいる場所も違う子ども達ですが,どの子も角間の里山の自然を満喫し,さらに自然に対する好奇心を深めてくれたようです.

さて,私も彼らに負けず,お礼の手紙への返事を書かなくてはいけません.がんばろう.

中村晃規 (2005年9月13日 17:12) | コメント(0)

夜鳴く虫の観察会

見事に雨が降りました.しかも集合時間には土砂降り.
それでも一組の親子(3名)がやってきてくれました.
始めの予定通り,パワーポイントで鳴く虫の動画,鳴き声を紹介し,記念館の周りを少し歩いて実際の鳴き声を聞きました.

小学校3年生の彼に「何種類くらい鳴いているか,それからなんていう種類の虫が鳴いているか,考えてごらん」とお題を出すと「いろんな鳴き声が混ざっていて,わけわかんない!」との返事.
全くその通りで,一度説明を聞いて,鳴き声を教えてもらったくらいでは,なかなか聞き分けは難しいですね.よくわかります.私もずいぶん苦労しています.もし本当に聞き分けをしたいなら,ネットのホームページや市販のCD,そして図鑑を使ってコツコツ勉強してくださいとアドバイスしました.
(ちなみにネットでは,このページ→ http://hitohaku.jp/musi/index.htmやこのページ→ http://mushinone.cool.ne.jp/が役にたちます)

それにしても天候のためとはいえ,参加者が少なかったのが残念です.要望が多かったら,別の日に臨時で観察会をしても良いかなと思案中.リクエストありますかね?

中村晃規 (2005年9月10日 20:51) | コメント(0)

バッタ観察会

暑い日でした.夏休み明けの土曜日ですので,参加者は少ないだろうとの予想に反し,約30名の親子が参加しました.
約1時間半の行程でしたが,17種類のバッタ,コオロギが採集できました.
子ども達の様子などは,インターンシップの学生が活動記録に書いてくれたので,そちらを読んでください.
今日の活動で採集,または観察出来たのは,

モリオカメコオロギ,エンマコオロギ,ツヅレサセコオロギ,マダラスズ,アオマツムシ,ツユムシ,ウスイロササキリ,クサキリ,ノミバッタ,ヒシバッタ,オンブバッタ,ショウリョウバッタ,トノサマバッタ,クルマバッタ,クルマバッタモドキ,イボバッタ,イナゴの仲間

でした.まずまずの収穫です.

参加者には,種名を調べるための検索表とミニ図鑑を配布してあります.お家にかえってから,調べていてくれるでしょうかね?

夕方からは,夜鳴く虫の観察会です.ありゃ?雨が降ってきた.観察会できるかな?

中村晃規 (2005年9月10日 14:51) | コメント(0)

バッタ観察〜準備

一昨日から「バッタ採集会」と「夜鳴く虫の観察会」の準備をし始め,今日の午後,印刷が終了しました.
小さな子でもバッタの種名を調べられるよう,「検索表」をネットで探し,さらに画像と説明入りの「角間でみられる主なバッタ図鑑」を作りました.また,鳴き声から種名を調べることが出来るよう,「鳴き声検索表」も準備しました.
どれも悪くない出来です.これらがあれば,小さな子でもなんとか種名をしらべられるだろうと感じています.幼稚園の子でもお母さん,お父さんと一緒なら大丈夫.種名が調べられます.

また,「夜鳴く虫の観察会」では,外で虫を探す前に室内で事前学習をします.そうじゃないと「きれいな声で鳴いてるね」で終わりそうなので...事前学習に使うパワーポイントも作成しました.こちらは昨年に作ってあったので,少し手直しをした程度.パワーポイント上で,画像や動画を使って,このあたりで見られるバッタやコオロギの鳴き声を紹介します.

現地の下見をしてみると,約1時間歩いただけで,ショウリョウバッタ,クルマバッタモドキ,イナゴのなかま,ヒシバッタの仲間,ツユムシなどなど,約10種類が確認できました.一人で歩いてこれだけ確認できれば充分です.明日の採集会では,たくさんの目でバッタを探すことになりますから,もっともっと別の種類を見つけられるでしょう.期待!

夕方からも現地の下見をします.鳴く虫マップが作りたかったのですが,ちょっとそこまでは手がまわりそうにありません.明日の観察会で歩きながら,作成できるかもしれません.

お天気も悪くなさそうです.明日の観察会が楽しみです.

中村晃規 (2005年9月 9日 16:31) | コメント(1)

「里山の水辺環境を守るための協働」シンポジウム

石川県珠洲市でおこなわれた,「里山の水辺環境を守るための協働」シンポジウムに参加,お手伝いをしてきました.
このシンポは,東京大学と金沢大学の両校の21世紀COEプログラムが主催し,開かれたものです.
角間の里山自然学校も,共催の形で参加.スタッフ全員で珠洲市にいきました.

珠洲市では,里山における伝統的な農業とともに,国内でも有数の水辺の豊かな生物多様性が維持されてきました.また,ため池には,絶滅危惧種を始めとした希少な動植物が生息しています.
しかしながら,他地域の里山生態系と同様,農業の担い手不足やため池の管理不足,外来種の侵入などのため,この地域の生物多様性も危機的状況にあります.

今回のシンポジウムは,珠洲地域の市民や農家の方達に里山のため池の自然・歴史的価値を再発見してもらい,将来的に研究者と市民との協働による保全活動をおこなう目的でおこなわれました.

それぞれの講演の演題と私が読み取ったキーワードを書きます(内容をもう少し咀嚼してから,私の感想も付け足しますね).


(1) 講演
演題:「農業生態系の生物多様性と自然再生」・鷲谷いづみ
キーワード:秋津州豊芦原瑞穂の国,生物多様性,普通の営み,伝統的農業生態系,環境モザイク,ホットスポット

演題:「石川県の里山生態系:管理による生物多様性保全」・中村浩二
キーワード:中山間地問題,具体的活動,地域社会活性化,里山の奥山化,管理不足

演題:「地域の暮らしと生活の(再生)としての(自然再生)に向けてー生物多様性保全を社会システムから位置づける」・鬼頭秀一
キーワード:遊び仕事,文化の多様性,社会システムの保全・再生

(2) 特別報告
演題:「ほ場整備における環境配慮」・家元雅夫
キーワード:ほ場整備,環境配慮手法,環境教育,地元農家との協力

演題:「珠洲市の自然と水辺の生物」・富沢章
キーワード:ため池,水生生物,絶滅危惧種,貴重な動植物,珠洲の自然の特徴

演題:「協働による珠洲市の生物多様性の保全:ため池の水抜きによる外来種駆除」・西原昇吾
キーワード:ため池の水管理,侵略的外来種,協働作業,保全活動

演題:「珠洲市の学校教育とビオトープ」・加藤秀夫
キーワード:環境教育,学校ビオトープ,身近な自然の危機,地域連携

演題:「珠洲市の希少生物を守る事業について」・美馬秀夫
キーワード:ふるさと環境条例,環境総合計画,県指定希少野生動植物種,外来種対策

このシンポジウムの講演や特別報告の詳細については,自然学校のホームページ上で,パワーポイントと音声データを使って紹介する予定です.これは先日公開した「ブログページ」の機能と,金沢大学のe-ラーニングのノウハウを統合し,情報を発信する,新しい試みになります.乞うご期待といったところでしょうか.
皆様にはしばらくお待ちいただきたいと思います.

中村晃規 (2005年9月 3日 15:38) | コメント(0)

よろしくお願いします

musitori.jpg本日より新ブログ「むしとりあみ通信」をお届けします.このブログは,金沢大学角間キャンパス内「里山ゾーン」でみられる動植物の話題を中心に,調査,研究の様子なども提供できればよいなと考えています.

また,角間の里山自然学校で日々起こる出来事についても,どんどん紹介していきます.


『角間の里山と自然学校に関する話題を,むしとり網で素早くキャッチし,みなさんにお届けする』そんなブログを目指していきます.よろしくお願いします.

中村晃規 (2005年9月 1日 19:30) | コメント(1)