「サンタ・クローチェ教会壁画修復プロジェクト」が完成

 

 5月20日、フレスコ壁画研究センターで「サンタ・クローチェ教会壁画修復プロジェクト」完成の記者発表が行われました。

記者会見の様子

 金沢大学が6年間にわたり修復を進めてきたイタリア フィレンツェのサンタ・クローチェ教会大礼拝堂の壁画「聖十字架物語」がこのたび完成したため、6月にヴェッキオ宮で式典が、そしてサンタ・クローチェ教会旧食堂で完成記念セレモニーが開催されます。
 このプロジェクトは、国立大学が壁画の修復で国際共同プロジェクトを組んだ最初のものであり、金沢大学、国立フィレンツェ修復研究所(Opificio delle Pietre Dure di Firenze)、サンタ・クローチェ教会(Opera di Santa Croce)の国際共同研究事業として、2004年から着手してきたものです。イタリアでも最大級(820u)の14世紀末のフレスコ壁画連作「聖十字架物語」(アーニョロ・ガッディ作)が初めて最新の科学テクノロジーで診断調査され、これまでの美術史的な位置付けや図像解釈に新知見をもたらしました。